ミロク機械の歴史
HISTORY
軌跡
ミロク機械株式会社は、1971年(昭和46年)11月、ミロク製作所の生産技術部門が独立して生まれました。
猟銃の量産体制を築くためには独自開発した専用機や治工具が重要な役目を果たしますが、ミロク製作所の生産技術部門はこの部分を担い、汎用機の改造や様々な特殊機械を開発する技術を蓄積していきました。ミロクの中で培われた治工具造りや専用機制作の技術を社内だけにとどめておく手はない、という当時のミロク製作所社長である井戸千代亀と当時の技術部長である深見幸三郎(のちのミロク機械二代目社長)の発想から、稲荷町のミロク製作所跡地に生産技術部の大半を残して独立させたのが、ミロク機械の始まりです。
設立当時は、ミロク製作所に納める専用機や治工具の生産を主力にしつつ、外部に売れる自社マシン造りを目指していました。そして1976年(昭和51年)、これまでミロク製作所向けに造ってきたガンドリルマシンのノウハウを活かして制作した深穴加工専用機を大手自動車メーカーに納めたことが端緒となり、その後多くの自動車関連企業や金型業界などから次々と受注が舞い込み、高い評価を受けるようになりました。
そして、販売会社ミロク機販株式会社を1981年(昭和56年)に東京に設立。1984年(昭和59年)に米国のガンドリルメーカーであるエルドラド社と提携。また、機械の製造・販売だけではなく、穴加工の請け負いも開始しました。さらに、1986年(昭和61年)、現在の南国市比江に本社工場を移転、稲荷町の工場跡にガンドリル専用の工具およびツールの生産を行うミロクツール事業部を創設し、深穴加工の総合力を備えたメーカーとなりました。
1986年(昭和61年)にラッピング業界への参入を発表し、ラッピング加工の請け負いを開始。2007年(平成19年)にはラッピング定盤専用工場を稼働するまでになりました。
現在は国内に工場7箇所、 営業所2箇所の拠点を有し(2019年現在)、次代を見据えた技術開発に意欲的に取り組んでいます。
外部向けの1号機を1976年(昭和51年)に発売以来、わずか10年ほどの間にわが国のガンドリルマシンのトップメーカーとしての地位を構築。現在では国内唯一のガンドリルマシンメーカーとなり、独占に近いシェアを誇っています。
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1986年(昭和61年)に高知市から南国市比江に移転したミロク機械株式会社の本社工場。写真は第二期増築工事が完了した後の1991年(平成3年)8月に撮影。
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ガンドリルマシンメーカーとしてミロク機械を大きく成長させた2代目社長の深見幸三郎。
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銃身の深穴加工のノウハウを活かした技術で高い評価を受けているガンドリルマシン(写真は自動車業界向けMIGモデルのミロクガンドリルマシン)。自動車業界や金型業界では、なくてはならないマシンとなり、ミロク機械は今や深穴加工専用機のトップメーカーとなっている。